社内wikiをおすすめする理由。作成してスムーズな情報共有を目指そう

業務効率化

社内wikiを作成することで、情報共有におけるさまざまなメリットが生じます。この記事では、社内wikiとは何か、そのメリット、そして作成のためのおすすめツールをご紹介します。

社内wikiとは何か

社内wikiとは何か

社内wikiとは、一体どのような存在なのでしょうか。まずは社内wikiについて解説します。

wikiとは「誰でも簡単に情報のアップロードや編集が可能なツール」のこと

wikiとは「誰でも簡単に情報のアップロードや編集が可能なツール」を指す言葉です。「○○wiki」のようなものをインターネットで見かける機会もあるかもしれませんが、あれは主にユーザーが(特定のテーマに基づき)情報を編集できるサービスです。

「誰でも簡単に情報のアップロードや編集が可能」なことによるデメリットももちろんありますが、発信者を制限しないことによる情報量の膨大さがメリットとして挙げられます。仮に誤った情報がアップロードされたとしても、他の有志による修正が施されやすいのも特徴です。

社内wikiとは「社内の人間によるアップロードや編集が可能なwikiツール」のこと

社内wikiとは社内で運用されるwikiのことであり、情報発信者は社内の人間に限られるのが一般的です。通常のwikiが情報発信者を制限しないのに対し、社内wikiは社内の人間のみに制限するのが異なる点でしょう。

また、社内全員が編集権限を持つのか、それとも一部に限るのか等の点もケースバイケースです。使いやすさや情報集約性を重視して全社員に編集権限を与えることも考えられますし、情報の精度を高めるために特定の人間にのみ編集権限を付与するケースもあるでしょう。

作成すれば多くのメリットがある

いずれにせよ、社内wikiを作成することで大きなメリットが生じます。一般的なwikiのデメリットとして「情報発信者を制限しないことによる精度の低下」が挙げられますが、社内wikiであれば編集するのは社内の人間に限られるため、当デメリットが適用されにくくなります。

他のデメリットがないわけではありませんが、社内wikiを作成した方が情報共有に良い影響があるでしょう。情報共有に難を抱えている場合、作成を検討してみてはいかがでしょうか。

wikiを使って情報共有するメリット

では、次に社内wikiを使って情報共有するメリットを解説します。

wikiを見るだけで必要な業務知識が得られるようになる

社内wikiが正しく作成されていれば、必要に応じてそこを見るだけで業務知識が得られるようになります。従来は、分からないことがあれば誰かに聞いたり紙のマニュアルを参照していたことが多かったのではないでしょうか。

そのやり方にもメリットはありますが「質問された方の時間を奪ってしまう」「どこに何が書いてるかが分かりづらい」などのデメリットもあります。社内wikiを整備していると誰かに質問をする必要もありませんし、検索機能により必要な箇所を瞬時にピックアップすることもできます。

紙のマニュアルや資料を撤廃できる

社内wikiを作成することで、紙のマニュアルや資料の撤廃も可能です。紙のマニュアルや資料はそれを保管するスペースが必要なため、情報が膨大になればなるほど保管スペースを拡大する必要があります。

それが続くと、ランニングコストを圧迫してしまうことにもなりかねません。経営基盤強化のためにも、なるべくランニングコストは必要最小限にとどめたいところです。

スペースだけでなく、紙のマニュアルや資料を撤廃することでインクや紙といったサプライコストの節約にも繋がります。

情報を社内で一元管理できる

社内wikiのメリットとして、情報を社内で一元管理できる点も挙げられます。もしかしたら、情報を複数のツールやサーバーで管理している会社もあるかもしれません。その場合、どこに何の情報が置かれているかが不明確になってしまい、既に更新された古い情報を取得してしまう恐れもあります。

社内wikiにより業務情報を一元化することで、社内の従業員は常に最新の正しい情報を目にすることができます。また「困った時は社内wikiを見ればいい」「得た情報は社内wikiに追加すればいい」という価値観が浸透することで、情報を個人でなく社内に蓄積させられます。

情報を組織に蓄積させることで、特定の個人に依存しない柔軟性の高い業務運用が可能となります。

社内wikiを効率的に作成するには?

社内wikiを効率的に作成するには?

では次に、社内wikiを効率的に作成するための方法について解説します。

記載する情報を仕分けする

記載する情報をしっかりと仕分けておくことで、社内wikiの効率的な作成に繋がります。基本的に社内wikiは階層的な構造で作られるため、記載する情報としない情報に加え、どの情報をどの階層に記載するかも考えなければなりません。

階層構造が適切な場合、見やすく使いやすいwikiが完成します。逆に階層が乱雑になっている場合は、どこに何が記載されているか分かりづらくなってしまうでしょう。

社内wikiは頻繁に使われることが想定されるため、なるべく客観性が高く使いやすいよう構築するのが大事です。

自社に合ったツールを選び、活用する

自社に合ったツールを選び活用することで、効率的なwiki製作に繋がります。ツールにはそれぞれ特徴があり得意な分野とそうでない分野があるため、自社がwikiをどのように運用したいかを考えることが大事です。

たとえば、多くのユーザーが頻繁に情報を更新する場合、リアルタイム性や編集機能に優れているものが好ましいでしょう。社内wikiに限らず、何らかのツールを選ぶ際は自社のニーズを明確にしておくことが大事です。

社内wiki作成のためのおすすめツール

社内wiki作成のためのおすすめツール

それでは、最後に社内wiki作成のためのおすすめツールをいくつかご紹介します。

Dropbox Paper

Dropbox Paperは、無料クラウドストレージサービスであるDropboxが手掛けている文書作成サービスです。Dropboxと同様クラウドで運用されているため、作成した文書を誰かと共有したり一つの文書上で複数人の共同作業も可能です。

社内wikiは主に文章で綴られるため、ドキュメント上で複数人が作業できコミュニケーションも可能なクラウドサービスが適しています。Dropbox Paperでまとめた情報を社内wikiに流すこともできますし、小規模なものであればDropbox Paperをそのまま社内wikiとして運用することもできるでしょう。

既にDropboxを利用している場合は、特におすすめです。

Googleドキュメント

Googleドキュメントは検索エンジンでおなじみのGoogle社が手掛けている文書作成アプリです。こちらもDropbox Paperと同じくクラウドで運用されているため、ファイルの共有や共同編集を容易に行なえます。

Googleドキュメント単体ももちろん便利なのですが、Googleアカウントを所有していれば使える他のアプリケーション、たとえばスプレッドシートなどもwiki作成に役立ちます。アカウントさえ持っていれば無料で利用できる上、有料アプリにもひけをとらないほどの機能が搭載されているのが特徴です。

どのような情報を社内wikiに載せるか、またどの情報を誰が作成するかなどの管理はスプレッドシートで。そして、実際の情報をまとめる作業をドキュメントで行うなどの使い方が考えられるでしょう。

普段からGoogleアカウントを利用している人や組織におすすめです。

Type.md

Type.mdは、Googleドライブ上でマークダウンを扱えるようにするためのサービスです。マークダウンは文書作成における記法の一種であり、簡単な記述で見栄えのよいレイアウトを作成できるのが特徴です。

社内wikiをどのように作成するかはケースバイケースですが、やはり「見やすさ」「分かりやすさ」は重視したいところです。情報を網羅したものの見づらく分かりづらいレイアウトでは社内に浸透せず、使われなくなってしまう恐れもあります。

それでは何のために社内wikiを作ったのかが不明確になってしまうため、なるべく見やすく分かりやすい、ユーザビリティの高いデザインを心がけましょう。マークダウンはそのための強い味方になりえるため、導入を検討してみるのもおすすめです。

wiki運用のポイント

では次に、wiki運用のポイントについて解説します。

編集権限を適切に付与する

編集権限を適切に付与することで、情報を正しく管理できるでしょう。編集権限をどういった範囲に付与するかはケースバイケースですが、一般的には下記のようなものが考えられます。

  • 全従業員が編集可能
  • 特定の人間のみ編集可能

全従業員が編集可能なwikiを構築すれば情報の集約性が高まる一方、セキュリティレベルが下がります。反対に特定の人間のみ編集可能にすることで情報管理を統制しやすくなるものの、情報の集約性は下がるかもしれません。

自社にとってバランスのよいラインを見極めることが重要です。

見やすいレイアウトを心がける

社内wikiは情報の集約性もさることながら、見やすく分かりやすいレイアウトであることも大事です。wikiは情報をまとめるだけでなく、まとめられた情報を誰かが活用して意味をなすからです。

「見やすいレイアウト」の定義は色々ありますが、一つは階層や分類が明確であることです。そのあたりが不明確な場合、どこに何が記載されているのかが分かりづらくなってしまうため、利用に支障をきたしてしまいます。

検索機能を使えば乱雑な中から情報を抽出することも可能ですが、周辺情報は取り出しづらくなります。「目的の情報を得たついでにその周辺の情報にも軽く目を通す」が浸透すれば、各人の業務に対する理解をより深める効果も見込めるでしょう。

フィードバックを得る

社内wikiを効率的に運用するには、適宜フィードバックを得ることが大事です。作成した社内wikiがどのように使われているのか、どのくらい利便性が発揮できているのか、どの程度情報共有に貢献しているのか、などをしっかりと確認しましょう。

確認方法としては、下記のようなものが挙げられます。

  • 利用者にアンケートを取る
  • アナリティクスを導入する

実際に利用しているユーザー(社内wikiの場合は社員)にアンケートを取ることで、運用の実態を把握できます。より詳しい数値などを見たい場合、社内wikiにアナリティクスサービスなどを導入してもよいでしょう。

もちろん、必ずしもフィードバックの結果や数値に執着する必要はありません。社内wikiはあくまで業務をサポートするツールなので、必要十分な運用が行われていれば問題ないからです。

まとめ

社内wikiを作成することで、情報共有の効率化や情報の一元管理が見込めます。見やすく分かりやすい社内wikiを作成し、業務ノウハウを社内に蓄積させましょう。