業務効率化のはじめの一歩。ITマネジメントとは?失敗しない為の実践方法

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みなさんは「ITマネジメント」という言葉をご存知でしょうか。ITマネジメントに気を配ることにより、ITへの投資効率を向上させることができます。この記事では、ITマネジメントの基礎やポイントについて解説します。

ITマネジメントとは?

ITマネジメントとは?

ITマネジメントとは、一体何を指し示す言葉なのでしょうか。まずは、ITマネジメントの基礎について理解を深めておきましょう。

ITシステムを適切に管理し活用すること

ITマネジメントを平たく言うと、「ITシステムを適切に管理し活用するための考え方(手法)」になるでしょう。ITを業務に活用している企業も多いのではないかと思いますが、ITシステムというのは導入するだけではなく、適切な活用をして初めて価値が生まれます。

ITシステムを適切に活用できないと、一体どのような事態が起こるのでしょうか。ケースにもよりますが、最悪の場合システムが現場に馴染まず、せっかく導入したシステムが使われないまま放置されるようなことも考えられるでしょう。

ITマネジメントに気を配ることで、システムの効果的な活用に繋がる

ITマネジメントという概念に気を配ることで、導入したシステムの効果的な活用に繋がります。ITマネジメントに気を配るとは、たとえば「導入したITシステムをどのように業務フローに組み入れるか」「どのような効果を狙ってどのような製品を導入するか」をしっかりと考えることなどが挙げられます。

この辺りの思慮が浅い場合、導入したシステムを使いこなすのは難しいかもしれません。また、スクラッチでシステムを開発する場合は仕様が曖昧になり、開発チームに負担をかけたり、出来上がったシステムが十全に機能しないといったリスクも考えられます。

ITマネジメントを疎かにすると、システム導入の意味が薄れる可能性も

上記でもいくつか挙げた通り、ITマネジメントを疎かにするとシステム導入の意味が薄れてしまう可能性があります。システムを導入したはいいものの、運用ルールが曖昧で現場に馴染まなかったり、機能が豊富すぎて担当者が使いこなせないなどのケースも考えられるでしょう。

そのようなことにならないためにも、ITシステムを導入する際はITマネジメントに気を配っておくことが大切です。適切なITマネジメントを行うことでシステムは本来の役目を果たすことができ、ひいては業務効率化の助けとなるでしょう。

ITマネジメントを失敗せず実践するには?

では、次にITマネジメントを失敗せずに実践するための方法について見ていきたいと思います。ITマネジメントを適切に行うためには、下記のようなポイントに注意する必要があります。

マネジメントレベルのステージを意識する

まず1つ目のポイントとしては、マネジメントレベルのステージを意識するということが挙げられます。ITマネジメントにどのようなステージを設けるかはケースバイケースですが、一例としては下記のようなものがあるでしょう。

ステージ0
何も実施されていない状態

ステージ1
ルールやプロセスが明確になっておらず、その場しのぎで対応している状態

ステージ2
マネジメントが実施されているが、属人性が高い状態

ステージ3
きちんとプロセスやルールが明確化されており、継続的に実施されている状態

ステージ4
マネジメントプロセスがしっかりと管理されており、状態やフローが可視化されている状態

ステージ5
最適化されたプロセスが構築されており、かつ継続的な改善が行われている状態

ステージが進むにつれ、マネジメントレベルが向上しているのが分かるかと思います。必ずしもこの通りに定義する必要はありませんが、「ITマネジメントという概念をどのように捉えたらよいか分からない」という場合は参考にしてみて下さい。

なお、上記の場合に初期段階で目指すべきポイントは「ステージ3」です。ステージ0が論外なのは言うまでもありませんが、ステージ1や2の状態だと「マネジメント」と呼ぶには少々弱いのではないでしょうか。

プロセスをしっかりと管理し、必要なコントロールを行える状態が「マネジメント下にある」という状態です。まずはルールやプロセスをしっかりと定義および明文化し、安定的な可動を目指しましょう。

領域を細分化して評価する

2つ目のポイントとしては、領域を細分化して評価することが挙げられます。こちらも、どのような領域を設け細分化するかはケースバイケースですが、一例としては下記のようなものがあります。

  • 情報戦略マネジメント
  • システム導入
  • システム運用
  • 保守・活用
  • セキュリティ

ITに馴染みが薄い場合はどのような領域に分割するかが分かりにくいかもしれませんが、それぞれのポイントにおいて正確なジャッジを行うことで、システムの正しい活用に繋がります。全ての領域を完璧に行うのは難しいですが、一歩ずつ着実に歩みを進めましょう。

専門家(コンサルタント)に相談する

最後のポイントとして挙げられるのは、専門家への相談です。今まで見てきた内容の中には、もしかしたら少々難解な点もあったかもしれません。

ITシステムというのは非常に複雑に構築されているため、「何が最適か」を見極めるのは大変難しい面があります。しかし、ITの専門家に相談することで自社にとって最適なシステムや運用方法をアドバイスしてもらうことができ、ITマネジメントの向上に役立つでしょう。

IT・システムコンサルティングを活用するメリット

コンサルティングを活用するメリット

では、最後にコンサルティングを活用するメリットについて解説します。コンサルティングを利用すれば、一般的に下記のような利点があります。

専門家という立場からのアドバイスを受けられる

コンサルティングを活用すれば、専門家からの有益なアドバイスが得られます。適切なITマネジメントを行うためにはITシステムへの深い理解が必要になりますが、全ての会社がITに強いわけではありません。

そういう場合は専門家の意見を仰ぎ、判断の有力な材料にするのも手です。

あらかじめ気をつけるべきポイントが分かる

コンサルティングを利用すれば、ITシステム活用においてあらかじめ気をつけるべきポイントが分かるでしょう。システムの運用というのは実際に現場で動かしてみるまではブラックボックスなところが大きいため、「思ったほどの成果が得られなかった」となってしまう可能性もあります。

ITコンサルティングを活用すれば、運用において注意すべきポイントを事前に洗い出すことが可能です。それに沿って業務フローを構築すれば、何も準備しないよりはシステムを現場に馴染ませることができるでしょう。

適切なITシステムの選定が可能

ITシステムには多くの種類があります。その中から自社のニーズに合ったものを選ぶのは一苦労ですが、コンサルティングを活用すれば、適切なシステム選定の判断材料を得られるでしょう。

誤ったシステムを導入してしまうと、現場で活用することができず、かけたコストが無駄になってしまうリスクがあります。そうならないためにも、しっかりと自社のニーズに合ったシステムを見極めたいものです。

まとめ

ITマネジメントを適切に行うことで、システムにかかった投資を効率良く活かすことができます。ITマネジメントについて理解を深め、着実なステップアップを目指しましょう。