業務システムのコンサルティングとは?活用する際のメリットやデメリット

システム開発

業務システムを導入する際、コンサルティングを活用するのも一つの手です。しかし、「コンサルティングとは?」「コンサルティングを利用するメリットは?」といった疑問を持っている担当者も多いかもしれません。

この記事では、業務システムのコンサルティングについて、メリットやデメリットを混じえて解説します。コンサルティングを適切に活用することで、システム選びや運用の大きな助けになるでしょう。

業務システムのコンサルティングとは?

業務システムのコンサルティングとは?

業務システムのコンサルティングとは、一体どのような存在なのでしょうか。まずは業務システムのコンサルティングについて学んでいきましょう。

システム開発の最上流工程を担当する職種

業務システムのコンサルティングとは、一般的にシステム開発における最上流工程を担当する職種のことです。システムというのは、そもそも何かしらの問題を解決するために開発され導入・運用されるものでしょう。

そのため、システムを開発・導入する際は「どのような問題を」「どういう風に」解決するかを定めなければなりません。「どのような問題を」という部分はある程度自社で選定しなければなりませんが、「どういう風に」という部分はシステムコンサルティングの助言を仰げるというわけです。

ITコンサルティングとの違い

システムコンサルティングと混同しがちな言葉に、「ITコンサルティング」というものがあります。両者は、一体どのような違いがあるのでしょうか。

より全体を俯瞰するのがシステムコンサルティング

システムコンサルティングは、ビジネス全体を俯瞰した上でシステムに対するアドバイスを行う職種です。前述の通り、システムというのは事業に発生している何らかの問題を解決するために導入するのが一般的です。

その問題をシステムによって「どういう風に」解決するか、といった部分を考えるのがシステムコンサルティングです。また、より突っ込んで「自社のビジネスにどのような問題が発生しており、それをどういう風に解決するか」という部分まで手掛けるケースもあるでしょう。

技術部分に特化しているのがITコンサルティング

対して、ITコンサルティングは主に技術部分に特化しているのが特徴です。ビジネスに発生している問題を解決するに辺り、「どのような技術を用いてどのように解決するか」といったアドバイスを仰ぐことができます。

システムコンサルティングがビジネス全体を俯瞰して総合的なアドバイスを行うのに対し、ITコンサルティングはもう少し狭義かつ専門的なサポートを行うというイメージです。ただ、両者が厳密に区分けされていないケースもありますので、言葉の定義には注意を払う必要があります。

コンサルティングを活用するメリット・デメリット

では、次にコンサルティングを活用するメリットとデメリットについて考えてみましょう。

コンサルティングを活用するメリット

コンサルティングを活用するメリットとしては、一般的に下記のようなものが挙げられます。

適切なシステムを構築できる

コンサルティングを上手く活用することで、自社にとって適切なシステムの構築が可能となります。コンサルタントはその道のプロと言っても過言でない存在ですので、自社のみでシステム導入を考えるより的確な判断を下してくれるでしょう。

自社にとって適切なシステムを構築するということには、一種の資産価値があります。コンサルタントに支払う費用が高くついたとしても、適切なシステムがもたらしてくれる業務効率の良さでカバーできるケースも多々あるのではないでしょうか。

自社の都合に合わせた提案を行ってくれる

コンサルタントはいわばその道のプロですので、実務経験も豊富です。そこから自社の状況を鑑み、都合やニーズに合わせた最適な提案を行ってくれることが期待できます。

場合によっては、通常市販されているシステムでは自社の望みを実現できないケースもあるかもしれません。そういう特殊な場合などは、コンサルタントのような専門家に助言を求めることで道が拓かれる可能性もあるでしょう。

コンサルティングを活用することによるデメリット

逆に、コンサルティングを活用することでどのようなデメリットが生じるのでしょうか。

場合によっては費用が高くなることも

場合によって費用が高くなる可能性があることがデメリットとして挙げられるでしょう。コンサルティングを依頼するともちろん費用がかかりますが、相手のレベルや自社との相性によっては必ずしもペイできるとは限りません。

その場合は、かかった費用が無駄になってしまうことになります。コンサルタントへの相談費用もシステム予算に組み入れている場合、選択できるシステムの幅が狭まる恐れがあります。

コンサルタントの質によってはシステムを十分に活用できない可能性も

コンサルタントの質によっては、システムを十分に活用できない可能性もあります。コンサルタントのレベルはピンキリであり、それぞれ得意とする分野も異なります。

そのため、自社に合わないコンサルタントに相談してしまうと、かえってシステム選びが混乱してしまうケースも考えられます。システム選定と同様、下調べは入念に行いましょう。

コンサルティングを活用しないとどうなる?

コンサルティングを活用しないとどうなる?

最後に、コンサルティングを利用しない場合における注意点について解説します。必ずしもコンサルティングを活用する必要はありませんが、下記のようなリスクが生じることは念頭に置いておきましょう。

自社に合わないシステムを導入してしまう

コンサルティングを活用しない場合、自社に合わないシステムを導入してしまう恐れがあります。何事も専門家に相談した方がうまくいくものですが、場合によっては自社のみで判断してしまうケースもあるでしょう。

自社に合わないシステムを導入すると、業務効率が落ちたり、使われずに放置されてしまう可能性があります。それでは何のためにシステムを導入したかが分からなくなってしまい、要した費用も無駄になってしまいます。

システムの運用がうまくいかない可能性

コンサルティングを活用せずシステムを導入した場合、運用がうまくいかない可能性があります。「正しいシステムを導入したものの、活用方法に問題がある」などのケースが考えられるでしょう。

システムを導入する場合、「どのように業務に組み込むか」という視点を現場レベルで考える必要があります。システムに明るくない担当者が全てを決めてしまうと、思わぬ箇所で問題が発生する恐れがあります。

俯瞰的な視点の欠如

コンサルタントに相談しない場合、俯瞰的視点の欠如から、ビジネスとシステムのリンクが弱まってしまう可能性があります。導入したシステムをうまく使いこなすことができればより業務効率化が見込めるのに、俯瞰的視点が欠如していることにより制限的な運用がなされてしまうケースもあるでしょう。

現場レベルではシステムが機能しているものの、他のシステムとの連携がうまくいっていないなどが挙げられます。せっかくシステムを導入するのですから、可能な限り有益に使いこなしたいものです。

まとめ

業務システムを導入する際、コンサルティングを活用することでさまざまなリスクを減らせます。コンサルティングを正しく活用し、適切なシステム選びを行いましょう。