マーケティングオートメーションの効率的な運用ポイントを事例つきで解説

業務効率化

マーケティングオートメーションを導入し正しく運用すれば、営業効率を大きく向上させることができます。この記事では、マーケティングオートメーションの効率的な運用方法や注意点などを事例付きで解説します。

マーケティングオートメーションを効率的に運用するには

マーケティングオートメーションを効率的に運用するには

マーケティングオートメーションを効率的に運用するためには、どのような方法が有効なのでしょうか。まずは、その辺りについて見ていきましょう。

課題を洗い出しておく

マーケティングオートメーションをしっかりと活用するために、事前に自社のマーケティングにおける課題を洗い出しておく必要があります。もしかしたら、中には「マーケティングオートメーションを導入すれば全ての問題が解決する」と考えている人もいるかもしれませんが、マーケティングオートメーションはそこまで万能なツールではありません。

また、ツールごとにそれぞれ特色があり、得意分野も異なります。自社のマーケティング戦略にツールをしっかりと合致させるためには、事前に「マーケティングオートメーションによって何を解決したいのか?」という部分を明確にしておくことが重要です。

自社に適したツールを選ぶ

自社に適したツールを選ぶのも、マーケティングオートメーション活用のためには大事なことです。前段の「課題を明確にし、それに適したツールを選ぶ」というのも一つですが、それ以外にも「使い勝手」や「コスト」「導入(運用)のしやすさ」といった面からも判断する必要があるでしょう。

自社に適したツールを選ばなければ、当然ながら大きな成果は見込めません。「導入しないよりはまし」程度の効果は見込めるかもしれませんが、どうせ導入するのであれば、効率良く成果を見込みたいものです。

各所と連携を行う

マーケティングオートメーションを最大限活用したい場合は、各所との連携を行うことも重要です。通常のマーケティングにおいてもマーケティング部門のみで商品の営業や販売が完結するわけではなく、営業部門との連携が重要になるのではないでしょうか。

それと同様に、主に営業部門との連携をしっかりと行うことが重要です。マーケティングオートメーションによって得られたリードや見込み客をどういったタイミングで営業部門に引き継ぐのかなど、どのようにすれば全体の売上がアップするかを念頭において考えることが大切でしょう。

PDCAサイクルを回し続ける

マーケティングオートメーション活用のためには、PDCAサイクルを回し続けることも大事です。PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとった言葉であり、ビジネスの分野では非常によく聞く言葉です。

マーケティングオートメーションは、導入すればそれで終わりというものではありません。導入して実際に運用が始まった後、思ったより成果が上がらないこともあるでしょう。

そこで「マーケティングオートメションは使い物にならない」と結論づけるのではなく、「何故駄目なのか」「何が駄目なのか」を深堀りすることが重要です。

そこから得られた仮説に基づき、プランを改善して実行しフィードバックする。それがPDCAサイクルであり、マーケティングオートメーションだけでなく多くの問題を解決する道標になります。

マーケティングオートメーション運用の注意点

マーケティングオートメーションを運用する際には、下記のような点に注意する必要があります、一つずつ見ていきましょう。

いきなり難しいシナリオを設定しない

マーケティングオートメーションを運用する際には、いきなり難しいシナリオを設定しないようにしましょう。シナリオというのは、自社製品を「誰に」「どのように」「いつ(どこで)」売りたいかという筋書きのことです。

一例としては、「従業員100人未満の会社」に「自社のWebサイトや広告を通して商品を知ってもらった後メールマガジン等で啓蒙し」「1〜2年以内に購入してもらう」などが挙げられるでしょう。この辺りは自社の性質や扱っている商品によって千差万別なので、それに沿ったシナリオを考える必要があります。

作成するシナリオはあくまで現実的かつ実現可能な範囲に落とし込むのが基本です。難易度の高すぎるシナリオを作ってしまうとマーケティングオートメーションの十分な活用が見込めないことに加え、現場に疲労感を蓄積させてしまう恐れもあります。

ホットリードをしっかり見極める

マーケティングオートメーションを運用する際には、ホットリードの見極めが重要です。ホットリードとは比較的成約に結びつきやすいと想定されるリードのことであり、ホットリードに対して営業リソースを集中させられれば営業効率の向上が見込めます。

ホットリードを正しく抽出するには、ツールそのものの精度や検索条件のカスタマイズが重要です。なるべく多くの判断項目があった方が精度が上がる場合もあれば、必要最低限の項目に絞った方が正しく見極められるというケースもあるでしょう。

上述したPDCAサイクルを回しながら精度を上げ続けることが重要です。

コンテンツを継続的・計画的に用意する

マーケティングオートメーション運用の際には、コンテンツを継続的かつ計画的に用意しましょう。マーケティングを行うにあたっては顧客の興味を惹くコンテンツ製作が重要になり、それをある程度継続的に出していかなければなりません。

また、マーケティング的観点から、自社の想定する顧客に相応しいコンテンツにすることも重要です。実際の顧客層がペルソナから外れてしまうとせっかく用意したシナリオをゼロベースで変更しなければならなくなるため、手間が増えてしまいます。

マーケティングオートメーション活用事例

マーケティングオートメーション活用事例

では、最後にマーケティングオートメションの活用事例をご紹介します。

マーケティングオートメーション活用で営業効率アップ:株式会社ユーザベース

株式会社ユーザベースは、企業や業界情報のプラットフォームを提供している会社です。同社では集客や失注案件へのフォローなどにリソース的な問題を抱えていました。

そこでマーケティングオートメーションを導入したところ、顧客の選別やアプローチ手法といった観点から営業効率のアップに成功しました。

マーケティングオートメーションで大量のリード獲得:ギブリー

ギブリーは、HRテックやデジタルマーケティング事業を手掛ける会社です。同社では複数のサービスをマーケティングするという試みから顧客育成基盤の強化に臨み、マーケティングオートメーションを導入しました。

結果として3ヶ月で14倍ものリードを獲得することができ、業務効率のアップに成功しています。

マーケティングオートメーションで機会損失の回避:株式会社ジールコミュニケーションズ

株式会社ジールコミュニケーションズは、Webコンサルティング事業を手掛ける会社です。同社では、顧客に対するアプローチのタイミングが難しいことによる機会損失が問題となっていました。

そこでマーケティングオートメーションを導入しメールマガジンを配信したたところ、初回から複数件の受注獲得に成功しました。

まとめ

マーケティングオートメーションを十分に活用するには、入念な準備や適切なシナリオ作成が重要です。自社の特性に合わせ、最適な道筋を探りましょう。