テレワーク導入は効率的なシステム活用が鍵を握る。テレワーク導入に成功した企業の共通点とは

ビジネス

現代社会において、テレワークの需要が高まっています。しかし、「どのような形でテレワークを導入すればいいのか分からない」「テレワークを成功させるにはどうすればいい?」といった疑問を持っている人も多いかもしれません。

この記事では、テレワークに向いている職種やテレワークとシステム活用の関係性などを事例を交えながら解説します。

テレワークに向いている職種

テレワークに向いている職種

テレワークに向いていると言われている職種には、下記のようなものがあります。

システム開発

システム開発職は、比較的テレワーク向きと言えるでしょう。もちろんシステム開発と一口に言ってもさまざまな業務がありますが、開発作業自体はオンラインに移行することでテレワークが可能です。

Gitのようなバージョン管理ツールもありますし、Hangoutのようなコミュニケーションツールを使うことも可能です。もちろん、自社で独自にクラウド開発環境を用意することもできるため、テレワークに移行する手法は比較的幅広いと言えるでしょう。

Webデザイナー(コーダー)

Webデザイナーもテレワークに向いた仕事です。Webデザイナーはクライアントから依頼を受けWebサイトを作る仕事ですが、主にデザイン面を担当することが多い職種です。

デザインの作成作業は基本的に一人で行うため、在宅ワークしやすいと言えるでしょう。誰かとコミュニケーションを取らなければならない場合でも、既存のチャットツールやテレビ電話サービスを活用すれば解決できる問題も多いです。

管理職

意外かもしれませんが、管理職もテレワークに向いた職業であると言われています。管理職も業務の幅が非常に広い職種ですが、その役割は主に「与えられた目標を達成すべく部下やチームを管理しする」というものになるでしょう。

であれば、適切な管理を行い目標を達成に近づけられれば、必ずしも出社する必要はないということになります。テレワークでマネジメント業務を行う場合はグループウェアや進捗管理ツールを使うことになりますが、これらを活用すれば定量的な成果判断が可能になります。

むしろ部下の姿形が見えない分、公平な判断を下せるようになるかもしれません。

テレワークにシステム活用が欠かせない理由

テレワークを行う際は、システムの活用が必須です。その理由について解説します。

テレワークは基本的にオンラインで行うため

テレワークという名前から「電話をメインに使う」ことを連想するかもしれませんが、実際にはPCやタブレットを用いてオンラインで業務を行います。オンラインに繋がっている各メンバーが会社指定のシステムに接続し、そこでコミュニケーションを取ったり成果物の提出を行う形になります。

そのため、オンライン対応しているシステムを活用しないと業務に滞りが生じてしまうことになります。特定の人員が現場に行ってシステムを操作し、それ以外のメンバーは在宅で作業するという方法も考えられなくはありませんが、効率が悪くなってしまう恐れがあるでしょう。

システムを活用しないと成果判断が難しい

テレワークを行う場合、システムを活用しないと成果判断が難しいという恐れもあります。メンバーが直接顔を合わせて仕事を進める場合、日々のコミュニケーションでそれぞれの進捗がある程度共有されているかと思いますが、テレワークになるとそういうわけにもいきません。

システムを活用することで成果判断の基準が明確になるとともに、「誰がどこまで進めているか」といった進捗の見える化がなされます。直接顔を合わせる現場での成果判断も重要ですが、テレワークにおける定量的な判断基準を設けるのも現場改善のヒントになるでしょう。

コミュニケーションの問題

テレワークの問題点は、なんといってもコミュニケーションコストの高さです。メンバー同士が顔を合わせて仕事する場合は気軽に言葉を交わすことができるのですが、テレワークの場合はそれが阻害されてしまいます。

チャットツールやテレビ電話システムを活用すれば、ある程度の解消は可能です。しかし、これらのツールを駆使して通常通りのコミュニケーションを行うのは慣れないと難しいのも事実です。

その結果として、雑談などの気軽なコミュニケーションが低減してしまう可能性があります。新しいアイデアが何気ない会話から生まれることも少なくないので、その機会を大事にしている会社はシステムを活用してコミュニケーションを促進させる必要があるでしょう。

テレワーク導入事例

では、次にテレワークの導入事例をご紹介します。

7割超が生産性向上を実感:パナソニック株式会社

パナソニック株式会社は、いわずと知れた日本有数のエレクトロニクスメーカーです。同社では、1年の試行錯誤を経て、2007年に在宅勤務制度を導入しました。

結果、在宅勤務の7割超で生産性向上を実感したとの報告がありました。

成果の定量化に成功:日本ユニシス株式会社

日本ユニシス株式会社は、コンサルティングやシステムの提供を手掛けている会社です。同社では、「女性がもっと働きやすい会社に」という経営者の思いを受けて2008年に在宅勤務制度をスタートさせました。

「成果管理シート」を活用して成果を定量化したり、「事業場外労働のみなし労働時間制」を導入するなど、多様なワークスタイルを構築する工夫をこらしています。

新型コロナ対策にいち早くテレワーク導入:GMOインターネットグループ

GMOインターネットグループは、インターネットにおけるインフラや広告・メディア事業などを手掛けています。同グループでは、新型コロナウイルス感染拡大に向けて4000人規模の従業員を在宅勤務制へ移行しました。

注視すべきはその施行日であり、2020年1月27日に実施されています。2020年1月に新型コロナウイルスの驚異を判断し、在宅勤務に移行する視野を持った企業は少なかったのではないでしょうか。

なお、アンケートサマリでは9割近くがおおむね高評価、7割に大きな問題が生じていないなどの結果報告が出ています。

テレワーク導入を成功させるには、システムコンサルティングを活用しよう

テレワーク導入を成功させるには、システムコンサルティングを活用しよう

テレワーク導入を成功させるためには、どのような考え方が重要なのでしょうか。もちろん多岐に渡る工夫や適応、システム導入を含めて環境の整備などが大事です。

それらを自社のみで行うという選択肢もありますが、それが難しい場合はシステムコンサルティングを活用するのも手です。システムコンサルティングはいわばシステムのプロとも呼べる存在ですので、自社が目指しているテレワークスタイルと相性のいいシステムを提案してくれるでしょう。

基本的に、テレワークを実現するためには複数のシステムを組み合わせる必要があります。システム同士の相性などもあるため、総合的な知見から環境構築をまかなえるシステムコンサルティングの価値は高いと言えるでしょう。

まとめ

現代はさまざまな要求や社会情勢から、テレワークの需要が高まっています。どうしてもテレワークできない仕事もありますが、そうでないものはどんどんリモート化されていくことが予想さます。

自社に合ったテレワークのスタイルを模索および導入し、業務効率の向上を目指しましょう。