マークダウンとgoogleドキュメントはどう違う?両者のメリットや選ぶべき基準について解説
文書作成手法(ツール)にはさまざまなものがありますが、マークダウンとgoogleドキュメントもその一種です。この記事では、両者の違いやメリット、そしてどちらを選ぶべきかについて解説します。
マークダウンとGoogleドキュメントの違い
マークダウンとGoogleドキュメントには、どのような違いがあるのでしょうか。まずは両者の違いについて見ていきましょう。
記法的か直感的か
マークダウンが記法的であるのに対し、googleドキュメントは比較的直感的に文書を作成できます。マークダウンを記載する際は、まず決められたルールに乗っ取り文書を作っていくことになります。
たとえば、見出しの部分には「#」を、強調したい部分には「**」を書いていくといった具合です。マークダウンを使う場合はこのようなルールをある程度学び、最終的なビューがどのようになるかを想定して文書を作成する必要があるでしょう。
対して、googleドキュメントの場合は「書式を加えたい部分を選択し適用したいものを選ぶ」といったやり方です。特別な記法を学ぶ必要もありませんし、結果がすぐにプレビューされるため直感的に文書を作成することができます。
これだけを見るとgoogleドキュメントの方がメリットが大きいように見えますが、その辺りはケースバイケースです。詳しくは後述します。
画像指定方法の違い
マークダウンが画像をパスで指定するのに対し、googleドキュメントは原則的に画像そのものを埋め込んで文書を作成します。一見するとどちらも画像を加えていることに変わりはないのですが、パス指定か埋め込みかにより細かい違いが発生します。
マークダウンのようなパス指定の場合、参照元の画像が消えてしまったら文書の画像も表示されなくなります。逆に、参照先の画像を変更するだけで複数の文書の画像が自動的に置き換わったり、文書そのものに画像が含まれないことによるサイズ軽量化といったメリットもあるでしょう。
googleドキュメントのような埋め込み形式の場合、文書自体に画像データが含まれるためサイズが大きくなりがちです。その分どのような環境でも安定的なビューが担保されたり、文書を一つのファイルで完結できるなどのメリットがあります。
扱える範囲の違い
マークダウンはファイルベースで管理されるため、汎用的に扱えるのが特徴です。対して、googleドキュメントは原則的にgoogleドライブと連携させて活用することになるため、文書を作成するにはgoogleドライブにアクセスできる環境が求められます。
どちらが良い悪いの話ではありませんが、基本的にはマークダウンの方が広い範囲で扱いやすいでしょう。しかし、工夫次第ではgoogleドキュメントをオフライン環境で扱うこともできなくはないため、ケースバイケースといったところです。
マークダウンとgoogleドキュメント、それぞれのメリット
では、次にマークダウンとgoogleドキュメントにおけるそれぞれのメリットについて解説します。
マークダウンのメリット
マークダウンのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
汎用性が高い
マークダウンは記法さえ理解できれば通常のテキストエディタで文書作成できるため、高い汎用性があります。特別なエディタをインストールする必要はありませんし(あれば便利ですが)、インターネットに繋いで特定のクラウドサービスを活用せずとも文書の作成が可能です。
また、ファイルベースで文書の管理ができるため、共有やバックアップ等に幅広い手段を用いることができるでしょう。
手軽かつ簡単
マークダウンは手軽かつ簡単に扱うことができます。ある程度の記法ルールを覚える必要はありますが、タグは不要なのでそれほど難しくはありません。
記法ルールを覚えた後は、通常のテキスト作成と同じ感覚で文書作成ができます。また、マークダウンで作成された文書は閲覧環境によりレイアウトが崩れにくいのも強みでしょう。
バージョン管理が容易
マークダウンはテキストに近い形で作成されるため、バージョン管理が容易というメリットがあります。有名なバージョン管理システムであるGit等を使えば「変更点が明確になる」「複数人での作業も可能」といった活用が可能です。
googleドキュメントにおいても不可能ではありませんが、サービスに搭載されている機能に制限される面があるでしょう。
googleドキュメントのメリット
一方、googleドキュメントの利点は下記の通りです。
作成とプレビューを同時に行える
googleドキュメントは直感的に操作が可能であり、効果を適用した箇所には即反映されるのがメリットです。作成とプレビューを同時に行えるため、文書作成にかかる時間の軽減が期待できるでしょう。
Wordとの互換性が高い
googleドキュメントは一般的な文書作成ソフトであるMicrosoftWordとの互換性が高いのも魅力です。文書作成に関わる機能はほぼ取り揃えられており、Wordに慣れている人であればgoogleドキュメントを利用するのに手間はかかりません。
また、Wordで作成したファイルをgoogleドキュメントにインポートすることもできますし、googleドキュメントで作成した文書をWord形式で保存することもできます。
文書作成にはマークダウンとgoogleドキュメントのどちらを選ぶべきか
それでは最後に、文書作成にはマークダウンとgoogleドキュメントのどちらを選ぶべきかを解説します。
汎用性や手軽さを求めるならマークダウンが優位
汎用性や手軽さを求めるのであれば、マークダウンを選ぶのがよいでしょう。テキストライクに書けるため、エディタを選ばずオンラインでもオフラインでも文書を作成することができます。
記法もそれほど難しいわけではありませんし、Gitなどを使えばバージョン管理も容易です。複数人が異なるプラットフォームや環境で文書を共有する場合は、マークダウンが優位かもしれません。
Wordライクな操作感を求めるならgoogleドキュメント
対して、Wordライクな操作感を求めるのであればgoogleドキュメントに軍配が上がります。ほぼほぼWordと同じような感じで直感的に文書を作成できるのがgoogleドキュメントの利点なので、Wordに慣れている人であれば不自由なく使うことができます。
あるいは、記法を覚えるのが面倒な人や直感的に操作したいという人にもgoogleドキュメントがおすすめです。
Googleドライブでマークダウンドキュメントを扱うことも可能
googleドライブで文書を扱う場合、基本的にはgoogleドキュメントを使うケースが多いでしょう。原則的にgoogleドライブではマークダウンを扱うことはできませんが、もしかしたら「googleドライブ下でマークダウンを扱いたい」というニーズもあるかもしれません。
Type.mdというサービスを使えば、それも可能です。Type.mdはgoogleドライブでマークダウンを扱うことに特化したサービスであり、サインインすればマークダウンの作成や編集、共有といったさまざまな機能を活用できます。
参考サイト:Type.md
まとめ
マークダウンとgoogleドキュメントは、いずれも文書作成のための記法(ツール)です。両者の違いを理解し、ニーズに沿ったものを選びましょう。