タブレットを業務活用することで何が変わる?ビジネスに与える好影響と必要とされる理由
現代はテクノロジーが進み、PCだけでなくスマホやタブレットといったモバイル端末が広く普及しました。そうなると、公私共にモバイル端末を使う機会も多いかと思いますが、モバイル端末を効果的に業務活用するにはどのようにすればよいのでしょうか。
この記事では、タブレットを効果的に業務活用するためのポイントやメリットを、事例を交えてご紹介します。どのようなツールであっても使い方次第で大きな結果を得られたり、またはその逆になってしまいますので、理解を深めつつしっかりと活用しましょう。
タブレットを業務に活用するメリット
タブレットを業務活用することで、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、タブレットの有用性について解説します。
気軽に持ち運べるので、場所を問わず仕事ができる
タブレットの強みは、その軽量さです。機能的にはもしかしたらPCの方が上かもしれませんが、デスクトップPCを持ち運ぶのは大変難しいでしょう。
ラップトップPCであれば持ち運ぶこともできますが、一般的にタブレットと比べると少々重さや厚さがあります。それに加え、人によってはマウス操作を行いたいがためにマウスを持ち歩くなど、付属品のスペースも確保しなければなりません。
タブレットであればタッチ操作に最適化されているため、基本的な操作は単体で行うことができます。場合によっては別途キーボードがあった方がよいかもしれませんが、出先でそこまでの作業が求められるか否かは業務内容にもよるでしょう。
何かを説明する時の補助に便利
タブレットの利点としては、何かを説明する際の資料としても機能する点が挙げられます。以前は商品説明やプレゼンを行う際、紙の資料を元にしていたことが多かったのではないかと思いますが、昨今はペーパーレスの流れもあり、タブレットがメインになってきているのではないでしょうか。
タブレットであれば、紙の資料とは比べ物にならないくらいの情報量を保存することができます。また、端末に保存されていない情報でもインターネットにさえ繋がれば無限に取得することができるでしょう。
情報を多く開示したからといって成約に繋がるわけではありませんが、話の流れに沿って必要な情報を必要な時に参照することで役立つシーンもあるかと思います。
自社の基幹システムとの連携が可能
タブレットを自社の基幹システムと連携させられれば、多種多様な業務活用法が考えられます。一つは、タブレットの持ち運びの容易さから「いつでもどこでも仕事をすることができる」というメリットが考えられるでしょう。
もちろん、込み入った業務を行うのは難しいケースもありますが、簡単な日報の作成や申請業務であればその限りではありません。また、情報を入力するだけではなく、自社のデータベースに保管されている情報を引き出すことも可能です。
この場合、あらかじめ端末に保存されている情報を参照するのに比べると、よりリアルタイム性の高いものを取得できます。
コスト削減に繋がる
最後のメリットとして挙げられるのは、「コスト削減に繋がる」点です。タブレットを業務に活用すればペーパーレス化を促進することができ、印刷コストなどを削減できるでしょう。
また、いつでもどこでも業務ができるということから、余計な人件費や交通費の削減に繋がる可能性もあります。簡単な業務を行う際にも常に帰社しなければならない場合、従業員の無駄が移動が増え、その分コストがかかることになります。
ただ注意したいのは、漫然とタブレットを導入してもコスト削減にならないこともある点です。タブレットを業務に活用するためには、しっかりとしたロードマップやルールの策定が必要になるでしょう。
タブレットを効果的に業務に活用するには?
では、次にタブレットを業務に活用する際に注意したいポイントについて解説します。下記のような点を注視し、効率的な活用を目指しましょう。
自社の基幹システムとの相性を考えよう
タブレットを業務に活用する場合、自社の基幹システムとの相性を見定めることが重要です。既に社内で多くのシステムを活用している会社も多いのではないかと思うのですが、それらとタブレットの連携性はあらかじめしっかりと確認しておきましょう。
また、新しくシステムを導入する際にタブレットとの親和性をチェックするのも重要なポイントです。システムとタブレットの相性が悪いと、せっかくタブレットを導入しても十分に活かすことができません。
セキュリティ意識をしっかりと共有しよう
次に注意したいのは、セキュリティ意識の共有です。タブレットを業務に用いることで、場所や時間を問わず仕事ができるようになりますが、逆に言うとその分情報漏えいの危険性が高まることにもなります。
当人にその気はなくとも、たとえば出先で閲覧している機密情報を横から盗み見られるということもあるでしょう。「機密情報にはアクセス制限を設ける」「出先で確認できる情報を制限する」などの工夫が必要です。
他のデバイスと併用する場合は、利用目的を明確にしよう
業務を効率化するためのデバイスは、タブレットだけではありません。場合によってはスマホやノートPCなども併用することで、さらなる効率化が可能になるでしょう。
ただ、複数の異なるデバイスを併用する場合、それぞれの利用目的を明確にする必要があります。たとえば、スマホで事足りる機能しか実装していないのに無理にタブレットを持たせても意味がなく、逆にどちらを優先して使うのか迷ってしまうケースもあるでしょう。
タブレットを業務に活用している事例
では、最後にタブレットを業務に活用している事例をいくつかご紹介します。タブレットをどのように活用すべきかは会社の事業内容や体質によって大きく異なりますので、他社の事例を参考にしつつ、自社にとってベストな方法を探りましょう。
移動時間を有効活用し、業務効率化:ゼブラ株式会社
ゼブラ株式会社は、多くの人がその名を知っている大手文具メーカーです。同社では従業員の移動時間が多かったため、モバイル型デバイスを業務に活用しました。
その結果、移動時間をメールチェックや文章作成に充てることができ、業務効率化を達成しました。
マニュアルをタブレットに組み入れることで社内教育を充実:全日本空輸株式会社
全日本空輸株式会社は、国内トップクラスの航空会社です。同社ではCAのための1200ページもあるマニュアルを全てタブレット端末に組み入れ、学習コストの削減に務めました。
デジタル化されたマニュアルは参照すべき箇所を瞬時に呼び出せたり、動画や音声を使った学習が可能になったため、学習効率の向上に寄与しました。
まとめ
タブレットを適切に業務活用すれば、「移動時間でも仕事ができる」「コスト削減に繋がる」などのメリットがあります。場合によってはノートPCやスマホの方が優れているケースもありますが、タブレットは両者の良いとこ取りをしているとも言えるでしょう。
タブレットの効果的な業務活用のためには、「自社システムとの相性」「セキュリティ意識の共有」などがポイントになります。あらかじめその特性を鑑みた運用ルールを設け、業務の効率化を目指しましょう。