組織的に業務効率化を行うには?そのための方法とメリットを解説

業務効率化

「業務効率化」や「生産性の向上」が叫ばれて久しい昨今ですが、どのような取り組みをすれば効果的に行えるのでしょうか。業務効率化と一口にいっても「個人的に行えるもの」「組織として取り組むもの」などに分けられます。

この記事では、組織的に業務効率化を行うことの重要性、およびその方法について解説します。個人レベルで業務効率化に取り組むことももちろん大事ですが、組織的に行うことでより大きな成果を挙げられるでしょう。また、組織的な取り組みは個人の業務効率化をサポートする側面もあります。

個人だけでなく組織全体の効率化が大事

個人だけでなく組織全体の効率化が大事

業務効率化を行う際は、個人だけでなく組織全体で行うのが大事です。まずはその辺りについて解説します。

基本は「個人の業務効率化」=「組織の業務効率化」

基本的な考え方としては、「個人の業務効率化」=「組織の業務効率化」という形で問題ありません。一人ひとりの従業員が個別に業務を効率化すれば、自ずと全体的な効率もアップするでしょう。

個人が行うべき効率化としては、スキルアップや業務の見直しなどが挙げられます。スキルアップに励めば同じ業務を少ない工数でこなすことができるようになりますし、業務を見直して不要なものを減らせれば、その分時間の削減に繋がります。

組織同士の連携が甘い場合がある

しかし、会社によっては組織同士の連携が甘いケースもあります。そのような場合は業務効率化が社全体ではなく個人で行うものという認識になってしまい、大きな成果は見込めません。

たとえば、営業部に企画部のノウハウやデータを共有できれば一層の効率化が図れるようなケースも考えられるでしょう。しかし、両者の連携がうまくいっていない場合、デーやノウハウが秘匿されてしまい、効率化とは逆の方向に進んでしまうこともあります。

組織全体を俯瞰して効率化することが大事

そのため、効率化を行う際は組織全体を俯瞰することが大事になります。個々人や部署単位で目標を掲げることも重要ですが、それには限界があり、効率化が行き詰まってしまうでしょう。

上述の例のように、他部署同士が手を組むことにより、さらなる効率化に繋がります。それは決して簡単なことではありませんが、現代は個人よりチームプレイの時代という側面が強いため、効率化を行うにも全社的に取り組むことが求められるのではないでしょうか。

個人同士、組織同士が手を組みうまく連携できれば、予想だにしない成果が得られる可能性もあります。

組織が効率化することによるメリット

では、次に組織が業務効率化を行うメリットについて解説します。全社的に業務効率化に取り組めば、下記のような恩恵を得ることができるでしょう。

部署間での情報共有を行いやすくなる

業務効率化を全社的に取り組めば、部署間での情報共有を行いやすくなる土壌が整います。効率化に関する情報はもちろん、それ以外にも業務に必要な情報のやり取りが行われ、組織同士のコミュニケーションが活発になることが期待できるでしょう。

そうなると情報が情報を生み、会社が所有する知的資産がどんどん増えていきます。知的資産の増加はビジネスにおいてプラスに働くため、事業への良い影響が見込めるのではないでしょうか。

個人レベルで行う以上の効率化が可能

組織全体で業務効率化を行った場合、当然ながら個人レベルで行うより大きな規模での効率化を図れます。上述した通り、個人が行えることといえば「スキルアップ」「業務フローの見直し」などが挙げられますが、全社的に取り組めばその限りではありません。

同じ「業務フローの見直し」でも、カットできる業務の幅が大きくなりますし、フローの仕組みそのものを変えることも可能です。個人で効率化に取り組むことももちろん重要ですが、トップダウンで行う効率化こそもっとも成果を挙げやすい分野と言えるでしょう。

組織の業務効率化を行うためには?

織の業務効率化を行うためには?

では、組織の業務効率化にどのように取り組んだらよいのでしょうか。ここでは、組織が業務効率化を行うための方法について解説します。

適切な人員配置を行おう

組織が適切な効率化を行うためには、適切な人員配置が欠かせません。人にはそれぞれ向き不向きがあり、Aという仕事では成果を上げられない人でもBという仕事であれば相応の成果を上げられるということも多いものです。

なので、適切な人員配置を行うということ自体が業務効率化に繋がります。組織の利点は異なる特性を持った個人が一つの目的のために邁進できるという点にあるため、その辺りを大いに活かしましょう。

状況に応じ、適切なシステムやツールを導入しよう

状況に応じ、適切なシステムやツールを導入することも業務効率化に繋がります。現代はインターネットを含む各種テクノロジーの進歩が目覚ましく、日進月歩で利便性の高いシステムやツールが開発されています。

一例として、顧客管理のためのCRMや営業管理のためのSFAなどが挙げられるでしょう。これらを導入すれば現在行っている業務を簡易化することができ、時間やコスト・リソースの削減に繋がります。そして、空いた時間で他の重要な業務に集中することができ、結果的に業務効率化や生産性の向上に繋がるというわけです。

導入することで業務効率化に繋がるシステムは多々あります。大事なのは、システムやツールを闇雲に導入するのではなく、「自社に必要なものは何か?」を見極めることです。システムの導入にはコストがかかるため、必要性の薄いものを導入しても効果が上がらないどころか、金食い虫になってしまう可能性があります。

業務のアウトソーシングを検討しよう

可能であれば、業務のアウトソーシングも検討してみましょう。システムやツールと同様に、現代では多くの業務がアウトソーシング可能であり、そのための業者も数多く存在します。

分かりやすい例でいうと、税務処理を税理士に依頼したり、デバッグを専門会社に依頼することなどが挙げられます。そうすることでそれらにかかるリソースの節約に繋がり、他の業務に集中できるようになるというわけです。

それだけでなく、アウトソーシングすることで業務そのものの品質向上にも繋がります。当たり前の話ではありますが、アウトソーシングを請け負うところはその業務に対する専門的な知識や経験に長けています。そのため、自社で行うより業務品質を上げられることが多く、結果として安上がりになる例も少なくありません。

まとめ

業務効率化は個人単位でも行うことができますが、組織レベルで行うとより大きな効果が望めます。組織全体で業務効率化に取り組めば、部署同士の連携や強化され、さまざまな情報が会社内を行き交うことになるでしょう。

それにより、情報が情報を生んだり、情報そのものの質や鮮度の向上に繋がります。現代のビジネスにおいて「情報」は欠かせないものであり、情報を制するものが市場を制するという面もあります。

組織全体で業務効率化を行うためには、「適切な人員配置」「システムやツールの導入」「アウトソーシング」などが有効です。これらを適切に行えばリソースの節約に繋がり、空いた分を他の業務に充てることが可能になります。また、アウトソーシングを行えば業務品質そのものの向上も見込めるでしょう。

組織全体を俯瞰し、広い視野をもって業務効率化に取り組みましょう。