業務システムにはどんな種類がある?導入するメリットと失敗しない為のポイントは?

システム開発

システムを導入すれば、大幅な業務効率化が見込めます。しかし、業務システムには多くの種類があるため、「どれを選べばよいのか分からない」という悩みをお持ちの人も多いかもしれません。

この記事では、システム導入のメリットや種類について解説します。合わせてシステム導入におけるポイントもご紹介しますので、しっかりと学び、適切なシステム選びを行いましょう。

システム導入で何が変わる?

システム導入で何が変わる?

システムを導入すれば、一体何が変わるのでしょうか。まずは、システム導入によって起こりうる変化について見ていきましょう。

業務効率化に繋がる

システムを導入することで、既存業務の効率化に繋がります。一般的に、システムというのは既存の業務プロセスを何らかの形で代替することが多いため、自動化された部分のリソースを浮かせることができます。

一例としては、「コールセンター業務の一部を機械音声に置き換える」などが挙げられるでしょう。機械処理ですませられるものは置き換え、空いたリソースを人間にしかできない仕事に割り振る、そうすることで新しいビジネスチャレンジを生み出すことができます。

スピーディーな経営判断ができる

システムを導入することで、スピーディーな経営判断の助けになります。システムには、システム自体が収集したデータや従業員が入力した情報が保管されることになりますので、事業にまつわるデータベースが構築されます。

そこから必要な情報を抽出し加工することで、一目で自社の経営状況を割り出すこともできるでしょう。もちろん、抽出や加工はシステム側で行ってくれるため、責任者は経営判断にリソースをつぎ込むことが可能です。

業務の属人性を減らせる

システムを導入すれば、業務の属人性を低減させることができます。業務の属人化を防ぐためには、業務の「見える化」が重要であると言われていますが、システム導入の際に業務フローを明確にしておけば、見える化を促進できます。

そして、専用システムは使いやすいユーザーインターフェイスを備えているため、多くの場合誰でも簡単に利用できます。定型的な操作を覚えてしまえば人を選ばない業務遂行が可能になりますし、分からない箇所もマニュアルを読みこむことで学習できます。

システムにはこんな種類がある(一例)

システム導入の利便性は上述の通りですが、ではシステムには一体どのような種類があるのでしょうか。ここでは、業務に活用されるシステムの一例をご紹介します。

顧客との関係を管理するためのCRM

CRMはCustomer Relationship Managementの略であり、日本語訳すると「顧客関係管理システム」という感じになります。CRMを導入することで顧客との関係を管理および改善することができ、そこから売上に繋げようといった仕組みです。

CRMで管理できるのは顧客名称や住所、担当者、連絡先といった基本情報の他、購買履歴やアンケート結果なども集約できます。それを元に効果的な販売戦略を立てたり、販促キャンペーンを企画し、売上を向上させるというわけです。

営業活動支援のためのSFA

SFAはSales Force Automationの略であり、直訳すると「営業力自動化ツール」という感じです。一般的には「営業支援システム」のように呼ばれることも多く、SFAを導入すれば営業活動をより効率的に行えるようになるでしょう。

SFAで管理するのは、主に営業活動や日報、見込案件などです。CRMが顧客データを元にして業務効率化を図っているのに対し、SFAは営業行動や履歴などを分析して業務を効率化するという意図になります。

もちろん、一口にCRMやSFAといっても多くの種類があり、それぞれ役割や機能は異なるでしょう。ツールに何を求めるかをあらかじめ明確にしておき、最適なものを導入することが大事です。

マーケティングプロセスを自動化するMA

もう一つご紹介したいツールとしては、MAが挙げられます。MAはMarketing Automationの略であり、日本語訳すると「マーケティング自動化ツール」のようなものになるでしょう。

その名の通り、マーケティング業務を自動化するための機能が揃っており、導入すれば業務の効率化が図れます。たとえば、顧客の成熟度を判定し、現段階での適切なアプローチを自動的に行ってくれるなどが挙げられるでしょう。

マーケティング戦略にもさまざまなものがありますが、基本的なものに「顧客の反応や興味度合いを判別し適切なアプローチを行う」というものがあります。購買意欲がそれほど高くない顧客に直接電話をかけても成約見込みは低いですが、あとひと押しで購入が見込めるという状態であれば、その限りではありません。

MAを活用することで、そういった顧客状況から適切なアプローチを自動的に行なってくれます。また、MAをCRMなどの他のツールと連携させることで、さらに一元的な管理が可能になるでしょう。

最適なシステムを選ぶためのポイント

最適なシステムを選ぶためのポイント

では、最後に最適なシステムを選ぶためのポイントについて解説します。適切でないシステムを導入してしまうと導入コストが無駄になってしまう可能性もありますので、下記のような点をしっかりと押さえておきましょう。

自社のニーズを明確にする

まず1つ目に挙げられるのは、あらかじめ自社のニーズを明確にしておくことです。システムというのは何らかの問題を解決するために導入されるものなので、「自社にどういった問題が起きているか」を知らなければ最適なシステム選びはできません。

自社のニーズを明確にするためには、業務の棚卸しや費用対効果の分析が重要です。その結果改善の余地があるところにシステムを導入すれば、費用が無駄になることも少ないでしょう。

専門家に相談する

システムを導入する前に専門家に相談するという手もあります。業務システムには非常に多くの種類があり、搭載機能や役割も多種多様です。

それらをゼロから調べて自社にとって最適なものを見つけるのは、非常に骨が折れる作業になるでしょう。しかし、その辺りに詳しい専門家に相談すれば、少ない時間と費用で最適なシステムが見つかるかもしれません。

税務は税理士に、法律は弁護士に相談するのと同様、システムのことはシステムコンサルタントに相談するのがベターではないでしょうか。

導入前に運用のシミュレーションを行う

導入前に運用のシミュレーションを行うことで、システムをスムーズに馴染ませることができます。多くの場合、システムの導入は現場のワークフローを大きく変えてしまうため、いきなり導入すると現場の混乱を招く可能性もあるでしょう。

その結果、システムがワークフローに馴染まず、最悪の場合は使われずに放置されてしまうリスクもあります。それでは一体何のためにシステムを導入したのかという話になってしまいますので、現場の理解を得るためにも導入前に運用シミュレーションを行い、しっかりとしたルールやマニュアルを設けておくことが大事です。

まとめ

業務システムにはさまざまな種類があります。代表的なものとしては、CRMやSFA、MAなどがありますが、これらはそれぞれ機能や役割が異なります。

「自社にとって何が最適か?」を見据え、適切なシステムを導入しましょう。