仕事のスピードを上げるにはどうすればいい?その重要性と手法を解説

業務効率化

今の仕事のスピードを上げたいと思っている人も多いと思います。しかし、「どのようにスピードを上げればよいのかが分からない」「そもそも、仕事にスピードは重要なのか?」という点に疑問を抱いているケースもあるかと思います。

この記事では、仕事のスピードを上げることの重要性や、そのための方法について事例を交えながら解説します。然るべき手法を用いて、仕事のスピードを向上させましょう。

スピーディーに仕事を行うことの重要性

仕事のスピードを上げるにはどうすればいい?その重要性と手法を解説

まずは、スピーディーに仕事を行うことの重要性について見ていきたいと思います。仕事とスピードの間には、一体どのような関係性があるのでしょうか。

質が良くても時間がかかるようでは問題

たとえ仕事の質が高くとも、時間がかかるようでは問題があります。自分が担っている仕事というのは、あくまでも全体の一部でしかないため、自分の仕事が遅いと他のメンバーに迷惑がかかってしまうからです。

また、現代のように変化の激しい時代においては、スピードの遅さが致命的になってしまう可能性もあるでしょう。市場のニーズが次々と移り変わっていく中、自分達の手がけているものに対する需要がいつまで続くかは誰にも分かりません。

仕事が遅くプロダクトのリリースが遅れてしまった場合、販売機会を逃してしまう可能性があります。変化の速い時代は質ももちろんですが、よりスピーディーに物事を処理する能力が求められるでしょう。

「仕事が速い」=「仕事がデキる」という説も

前述の通り、現代のように移り変わりが速い時代には仕事の速さが求められることになります。すなわち、「仕事が速い」=「仕事がデキる」という見方をされることも少なくはないでしょう。

ビジネスを行う際は、市場に対して適切なタイミングでアプローチすることが大切です。一昔前はプロダクトの品質が高ければそれだけで売れることもありましたが、今は市場が成熟してしまったため、ニーズから逆算してプロダクトを開発しなければヒットは難しいのではないでしょうか。

そのためには、何度もテストを繰り返すことが大事になります。試行回数を増やせば、その分当たる確率を上げることができるでしょう。仕事が早ければ、同じ時間でより多くの試行回数を稼げます。

最終的には「質」と「スピード」の両立を目指そう

とはいえ、質が無意味というわけではありません。同じタイミングで同じような商品が並んでいる場合など、質の高さによって選ばれる局面もあるでしょう。

そのため、最終的には仕事のスピードだけでなく質の向上も目指す必要があります。スピードに加え高い質が担保された仕事ができるようになれば、自身の市場価値が大きく向上します。

しかし、巷では「仕事の質は後からでも高められるが、一度身についたスピード感はそう簡単に変えられない」とも囁かれています。であれば、まずは及第点を超えるスピード感を身につけ、その後で仕事の質を向上させるという流れを目指すのがよさそうです。

仕事の質を落とさずにスピードを上げるには?

では、仕事の質を落とさずにスピードを上げるためにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、仕事のスピードを向上させる方法について述べたいと思います。

時間を区切る

仕事のスピードを上げるためには、まず時間を区切ることが大切です。締切のない仕事はありませんが、締切よりも前に自分独自のデッドラインを設けることで、仕事のスピードを上げることができるでしょう。

人間というのは、自然と設定された締切に対して仕事を行おうとするものです。締切前における火事場の馬鹿力とでも言うべき生産量の向上を経験した人も多いのではないかと思いますが、あれを上手くコントロールすることができれば、仕事のスピード感を向上させられるでしょう。

そのためには、自分の意思で時間を区切り、多少無茶とも思えるスケジュール設定にすることです。最初はきついかもしれませんが、いずれその負担に慣れる頃には、高いレベルのスピード感が身についていることでしょう。

自分の中でのハードルを上げる

仕事にはそれぞれ求められる水準というものがありますが、それを自分の中で大きく上げてしまうのも手です。前述した締切を前倒しする方法もそうですし、たとえば70%程度の水準が求められている仕事を敢えて80%の完成度に仕上げるなども挙げられるでしょう。

要するに、自分に対して負荷をかけるということです。筋トレも筋肉に普段以上の負荷をかけることで肥大させる行為ですが、仕事を通して同じようなことを試みるわけです。

そうすることで自分の限界値が上がり、質を落とさずにスピードを向上させることが見込めます。

プロセスを工夫する

質を落とさず生産量だけを1.2倍にする程度であれば、努力や根性で事足ります。しかし、倍以上にしなければならないとなると、そこには何らかの工夫が必要になるでしょう。

仕事のプロセスを見直すことは、効率化やスピードアップのための大いなる助けになります。無駄なプロセスを省くことができればその分スピードが向上することになりますし、もしかしたら質も上がるかもしれません。

組織全体においてよく言われることですが、「業務のムダ」を省くのは個人に対しても有効です。「どうも自分の仕事は遅いな」と感じるのであれば、一度立ち止まってプロセスを確認してみましょう。

ITシステムを活用して仕事のスピードをアップさせた事例

ITシステムを活用して仕事のスピードをアップさせた事例

では、最後にITシステムを活用して仕事をスピードアップさせた事例をご紹介します。ITシステムを活用すれば、業務の大幅な効率化が期待できます。

音声入力システムの導入により業務をスピードアップ:コゲツ産業株式会社

コゲツ産業株式会社は、北九州市の地域密着型食品卸商社です。同社では電子受注システムを導入していたものの、取引先によっては電話やFAXといったアナログな方法で発注を受けることもあります。

それではベテランと新人で生産量に差が出てしまうので、それを是正するために音声入力システムを導入しました。その結果、入力作業の大幅なスピードアップを達成しました。

情報をクラウドで管理し、業務のスピードアップを達成:ツチヤコーポレーション

ツチヤコーポレーションは、地域で「エネルギーソリューション事業」や「モバイル事業」などを展開している会社です。同社では、営業担当者が提出する日報を手書きするという慣習があったため、そこに書かれている情報が担当者と上司間でしか共有されていませんでした。

そこで顧客管理ツールを導入したところ、情報共有管理だけでなく、クラウド型のルートマップなどを駆使し、効率的な顧客管理を達成しました。

まとめ

変化の速い現代において、仕事のスピードは非常に重要です。自分が抱えている仕事が遅いせいで周囲に迷惑をかけることもあれば、社全体で市場ニーズに対応できなくなるというリスクもあるでしょう。

仕事のスピードを上げるためには、時間を区切ったり、プロセスの見直しが有効です。仕事の「ムダ」を省くことで時間効率を上げることができ、かつ業務品質の向上も見込めます。

もちろんシステムやツールの導入により大幅なスピードアップも可能です。そのために重要なのは、「自社がどのようなシステムを必要としているか」という点です。

システムを導入する際は、事前にニーズをしっかりと洗い出し、自社に合ったものを見極めましょう。