入力ミスを低減し仕事の負担を抑えよう。入力業務の効率化に繋がる解決方法とは?
入力業務を効率化することができれば、ビジネス全体のスピードアップが見込めます。この記事では、今までの入力業務における問題点やその解決方法、入力業務を効率化することによるメリットなどについて解説します。
今までの入力業務における問題点
今までの入力業務には、下記のような問題点がありました。あらためて、一つずつおさらいしておきましょう。
ミスが多い
人力で入力業務を行う以上、どうしてもミスは発生します。分かりやすいものであれば気づいた際に素早く修正することが可能なのですが、分かりにくい場合はそうもいきません。
間違った値が入力されたまま処理を進めると結果値が変わってしまったり、最悪エラーを吐き出してしまいます。そうなると、通常の業務に支障がでてしまう恐れもあるでしょう。
人によって処理能力に差がある
従来の入力業務は、担当者によって処理能力に差があるという点も問題でした。PCを使って入力業務を行う場合はタイピング速度やツールの習熟度といったスキルレベルの差異があり、人によって倍以上の差が出てしまうことも少なくありません。
入力量や正確さによって与えられるリターンが異なるのであれば大きな問題はないのですが、そうはいかないケースも多いでしょう。入力差のある従業員に同じ時給や給与を支払っている場合、それなりに高い確率で早い方が不満を抱え、遅い方はプレッシャーを感じてしまいます。
そうなると、平準的な業務が阻害されてしまう恐れもあるのではないでしょうか。
長時間労働に繋がる可能性
元データの量が常識の範囲内であればよいのですが、圧倒的に膨大な場合は長時間労働に繋がってしまう可能性もあります。入力業務はその性質上、労働時間=入力量という形になり、圧倒的な効率化が難しい面があります。
加えて、特定のデータの入力が終わらないとその先の作業に進めないというケースもあるでしょう。重要度が高いわりに効率化に限界があり、かつ人によって処理速度が大きく異なるという特性から、長時間労働に繋がってしまう可能性も多々あります。
データ入力業務を効率化するメリット
データ入力業務は圧倒的な効率化が難しい分野ですが、それでも細かな工夫を積み重ねることによって処理速度は変わってきます。ここでは、データ入力業務を効率化することによるメリットについて解説します。
入力ミスの低減
データ入力業務を効率化すれば、入力ミスの低減に繋がります。前述した通り入力ミスがその場で発覚すれば修正は容易なのですが、誤入力のまま処理が先に進んでしまうと結果値が変わってしまったり、エラーを吐き出して業務がストップしてしまう可能性もあるでしょう。
ミスをゼロにすることは難しいですが、可能性を下げられればそのような事態が起きるリスクを減らせます。現代のようなデジタル処理が主流の時代においては入力ミスにより思わぬトラブルを招いてしまうケースも考えられるため、事前に手を打てるものはなるべく潰しておくのが良策でしょう。
処理速度の均一化
入力業務を効率化することで、各人間の処理速度の均一化が見込めます。こちらも完全に均一にすることは難しいのですが、ある程度差が埋まることによる効用は無視できないものがあるでしょう。
ただ、差を埋めるとは言っても早い人のペースを落としてしまうのでは意味がありません。元々入力が遅い人のペースを効率化によって上げ、早い人のペースに合わせるのが主目的です。
それにより全体的な処理速度が向上し、同じ時間でより多くの業務をこなせるようになるでしょう。
超過労働の回避
入力業務を効率化することで、超過労働の回避に繋がります。効率化し処理能力が向上することで単純に業務時間の削減になりますし、従業員の精神的な負担の軽減にもなるでしょう。
働き方改革に代表されるように、現代では超過労働が大きな問題となっています。現場や経営陣の意見にはさまざまなものがあるかとは思いますが、働き方改革による効率化や労働時間の遵守は国策であるため、それに反するのは得策とは言えません。
効率化が可能な箇所には積極的に取り組み、超過労働の回避が推奨されています。
実際に入力業務を効率化するための方法
それでは、最後に実際の入力業務を効率化するための方法について解説します。下記に挙げるもの以外にも効率化手法は数限りなく存在しますので、自社に取り入れられるものがあるのであれば積極的に導入していきましょう。
頻繁に使う用語は辞書登録する
頻繁に使う用語をあらかじめ辞書登録しておくことで、入力の手間を省くことができます。たとえばビジネス文書の文頭でよく使う「お世話になっております」を「おせ」くらいで登録しておけば、二文字の入力で変換が可能です。
どのような用語をどのようなキーで登録するかは場合によりますが、大切なのは重要なもの以外はなるべく登録しないということです。業務においては通常の変換用語を使う機会も多いため、あまりに辞書登録をしすぎてしまうと通常の変換が阻害されることになり、かえって入力効率が落ちてしまうことにもなりかねません。
どの用語をどのように登録するか、についてしっかりと頭を悩ませることが肝要です。
入力しやすいフォーマットを作成する
入力しやすいフォーマットを作成することで、業務効率を大きくアップさせることができます。入力作業をExcelなどの表計算ソフトを用いて行っている場合も多いかとは思いますが、Excelはセルに数式や関数を入れ込むことにより、ある程度自動的に入力を補完させることができます。
たとえば、特定範囲の合計値や平均値を求めたり、特定のセルに数値以外を入力したらエラーを吐くようにするなどが挙げられます。定型的な処理をある程度まとめてシートやブックを作成したら、それをフォーマットとしてセーブすることで使い回すこともできるでしょう。
そのようにして独自かつ効率的なフォーマットを作成しておけば、誰が入力担当になってもある程度均一的な処理を行うことが可能です。もちろんフォーマットを完全固定するのではなく、状況や知見に応じてアップデートしていきましょう。
システムやAIによる入力効率化を試す
最後に挙げられるのは、システムやAIによる入力効率化です。この辺りは非常に幅広い概念になるため業務やシステム、ツールによって大きく異なるところですが、最新技術を駆使した効率化の恩恵を受けられれば、入力業務を大きくスピードアップさせることが可能です。
システムやAIによる入力効率アップを試みる場合、前述したExcelなどの表計算ソフトを超える必要があるかもしれません。Excelで事足りるのであればわざわざ他のソフトを使う必要がないため、Excelでは手の届かない部分にまで効率化を及ぼすことが大事です。
具体的には、「AIによる変換予測」「以前の処理系統を記録し二度手間を防ぐ」などが挙げられるでしょう。この辺りは業務によって必要とされるものが大きく異なってくるため、自社の業務特性とシステムやツールとの相性を検討する必要があります。
まとめ
入力業務を効率化すれば、さまざまな面で生産性の向上が見込めます。自社に合った方法を模索し、入力業務の効率アップを目指しましょう。