業務改革はどう進めればいい?業務改革のメリットや進め方、ポイントをご紹介
業務改革を行えば、自社に生じているさまざまな問題を解決できるかもしれません。この記事では、業務改革を行うメリットや進め方、業務改革をスムーズに行うためのポイントについて解説します。
業務改革を行うメリット
業務改革を行うメリットとして、下記のようなものが挙げられます。
生産性の向上
業務改革が成功すれば、生産性の向上が見込めます。現代ではさまざまな背景から労働生産性の向上が求められているため、多方面から達成を目指す必要があるでしょう。
その選択肢の一つとなるのが、業務改革です。業務改革は業務改善とは異なり大きな部分を破壊し再構築するため、成功すれば非常に大きな効果をもたらしてくれます。
モチベーションアップ
業務改革を行うことで、現場のモチベーションアップに繋がります。従業員のモチベーションが下がってしまう原因にはさまざまなものがありますが、そのうちの一つに「業務効率が悪い」が挙げられます。
業務効率の悪さを自覚したまま働いていると、無駄な作業に労力を費やしている気分に襲われるでしょう。そのような状態でモチベーション高く仕事をすることは難しいため、業務改革を行い適正なワークフローを組み上げる必要があります。
売上や利益の増加
業務改革が成功すれば、売上や利益の増加も見込めます。もちろんそのための業務改革を行う必要がありますが、たとえば「生産性向上」に成功した場合は、向上した生産性分売上が増加することになるでしょう。
また「コスト削減」に成功した場合、同じ売上額から得られる利益が増えることになります。原則的に業務改革の結果は売上や利益の向上に集約されるため、改めて考える必要はないかもしれません。
しかし、売上や利益の増加を大目的に据えるのは悪いことではありません。そこから「ではどうするか」を考えることになりますし、そもそも企業活動の目標は「売上や利益の増加」と言い切って差し支えないのではないでしょうか。
売上や利益の増加を大目的に据えるのは「最終目標を誤らない」といったメリットがあります。
業務改革の進め方
では次に、業務改革の進め方を解説します。どのような進め方を採択するかはケースバイケースですが、下記のような流れで行われることが多いでしょう。
目的やゴールを定める
まずは、業務改革における目的やゴールを定めます。どのようなものを設定するかは各ケースによって異なりますが、多くは下記のようなものが挙げられます。
- 業務効率や生産性の向上
- 顧客満足度やリピート率の向上
- 売上や利益の向上
大事なのは、可能な限り定量的に定めるという点です。アバウトに「生産性向上を目指す」だと、どのくらい生産性を上げればよいのかが不明確になってしまうでしょう。
「生産性を○○%上げる」「既存顧客からのリピート率を○○%以上にする」といった具合です。
具体的な計画を立てる
ゴールの設定が終わったら、次はそれに向けて具体的な計画を立てるフェーズです。基本的にはワークフローや現場の問題点を明確にし改善を試みますが、場合によってはフローを全て崩して組み上げるといったことも選択肢に入ります。
業務改革は業務改善とは異なり、大幅な変化を伴うことも多いでしょう。広い範囲で破壊と再構築を行うため、もしかしたら「改革を行う前の方がましだった」という結果に終わるかもしれません。
そうなると現場のモチベーションに差し障りが出るため、なるべく綿密かつ客観的な計画を練りましょう。失敗を100%防ぐことはできませんが、確率を下げることは可能です。
実行し効果測定を行う
計画の立案が終了したら、実行し効果測定を行います。場合によっては計画通りに進行しないこともありますが、その際は「計画を優先するのか否か」という問題が生じます。
基本的にはケースバイケースで決めることですが、可能であれば計画通りに行うことをおすすめします。計画の段階でさまざまな可能性を含めて検討しているため、計画を変更したら予想した結果が大きく変わることがあるからです。
もちろん良い方向に変わることも考えられますが、悪い方向に変化する可能性もあります。そうなると「計画通りにやればよかった」という話になる上に計画実行によるフィードバックも得られず、少々厳しい結果となるかもしれません。
業務改革が終了したら新しいフローに沿って業務を行いますが、効果測定は忘れず行いましょう。業務改革の結果が正しかったのか否かは、効果測定を行わないと判別できません。
予測通りの結果が出た場合は問題ありませんが、そうでない場合は検証が必要です。どこに問題が生じたのか、どのようにすべきだったのかを振り返ることにより、次回以降の改革に役立ちます。
業務改革をスムーズに進めるためのポイント
続いて、業務改革をスムーズに進めるためのポイントを解説します。何に気をつければ、業務改革がスムーズに進むのでしょうか。
固定観念を捨てる
まずお伝えしたいのは、固定観念を捨てることです。業務改革はさまざまな部分を破壊して再構築することも多いため、物事をなるべくゼロベースで捉えることが求められます。
「ゼロベースで考える」ことはビジネス上よく言われますが、簡単なことではありません。人間はそれぞれ固有の価値観や固定観念を有しており、それに応じたフィルターを通して物事を観察・判断しています。
いわば、人間の個性や本能といったところでしょうか。それらを捨て去るのは、ある種の恐怖を頂くことにもなりかねません。
しかし、誤った固定観念に基づく判断を行うと求めている結果から遠ざかってしまいます。100%は難しいかもしれませんができる限り固定観念を捨て、柔軟に考え判断しましょう。
情報共有をしっかりと行う
情報共有をしっかりと行うことで、業務改革をスムーズに進めることができます。情報共有の精度やスピードが悪いと必要な人に必要な情報が行き渡らず、施策の実行が滞ってしまいます。
また、KGIやKPIをいつでも見返すことができなければ、いつの間にか本筋から逸れてしまう恐れもあるかもしれません。そういった際に確実に軌道修正を行うためにも、業務改革にまつわる情報をいつでも誰でも確認できるようにしておくことが大事です。
現場に一方的に押し付けない
業務改革を進める際は、負担を現場に一方的に押し付けないことが重要です。実際の作業を行うのは現場であることも多いため、彼らに不満を抱かれては施策の実行が難しくなってしまいます。
現場に負担を押し付けないためにも、しっかりとコミュニケーションを行って理解を得ましょう。業務改革が成功すれば現場にも大きなメリットが生じるため、そこを強調すれば協力体制を築きやすくなります。
原則的に業務改革はトップダウンで行うのがセオリーですが、それは高圧的に行うという意味ではありません。状況によってはボトムアップで行うこともあるかもしれず、その場合は最初から現場の理解が得られていることもあるでしょう。
いずれにせよ、双方がしっかりと責任を負うことが大事です。
まとめ
業務改革を行うことで、多くのメリットが生じます。業務改革の一連の進め方を理解し、自社に生じている課題を解決に導きましょう。