自社に合った業務システムで効率化を。導入するメリットや種類を解説

業務効率化

業務システムとは、一体どのようなものなのでしょうか。この記事では、業務システムとは何か、そのメリット、そして業務システムの種類をいくつかご紹介します。

業務システムとは何か

業務システムとは、一体どのようなものなのでしょうか。まずは、業務システムについて解説します。

業務システムとは、特定業務に対応するためのシステム

業務システムとは、特定業務への利用が想定されているシステムのことです。特定分野に特化しているため汎用性が高いわけではありませんが、その分豊富かつ便利な機能が揃っています。

業務システムを導入し適切に活用すれば、該当分野の生産性を大きく伸ばすことができるでしょう。

基幹システムとの違い

基幹システムはEnterprise Resource Planning(ERP)とも呼ばれ、企業の主幹業務を幅広くカバーするものです。業務システムが特定分野に特化してるのに対し、基幹システムはより広い範囲を取り扱うことができるシステムという点が異なります。

「じゃあ範囲の広い基幹システムを導入すればいいのでは?」と思われる人もいるかもしれません。詳しくは後述しますが、仮に同じ業務範囲を扱っている場合でも、基幹システムを業務システムの完全互換と定義することはできません。

業務システムと基幹システムのどちらを導入すべきか

業務システムと基幹システムのどちらを導入すればよいのでしょうか。この問題に関しては「ケースバイケース」が答えになるでしょう。

基幹システムを導入すれば、幅広い業務をシステムで管理できるようになります。しかし、全ての範囲を同一のシステムでカバーするため応用がきかなかったり、システムトラブルによる影響が広範囲に渡ってしまうなどのデメリットも生じます。

一方、業務システムであればシステムがダウンしたとしても影響は限定的です。しかし、業務を広範囲にシステム化する場合は多種多様なシステムを揃える必要があり、コストや利便性・連携性の面で問題が生じる可能性もあるでしょう。

あるいは、基幹システムと業務システムを連携させて利用するやり方も考えられます。基幹システムで広範囲に渡る業務を管理しつつ、連携した業務システムで特定分野をピンポイントに扱うわけです。

このやり方であれば、基幹システムと業務システム両方のメリットを得られるでしょう。しかし、その分コストがかかってしまう面もあるため、総合的な判断が必要です。

業務システムを導入するメリット

それでは、次に業務システムを導入するメリットについてお話します。

業務効率化が見込める

業務システムを導入する主たるメリットとして「業務効率化」が挙げられます。各システムがどのような形で業務効率化を達成するかは異なりますが、一例としては下記のようなものが挙げられるでしょう。

  • 人の手で行っていた業務を自動化する
  • データを分析し適切な戦略を立てることでCV率などを向上させる
  • 工程のプロセスをオンライン化する

従来は人の手で行っていた業務を自動化することにより、時短に繋がります。空いたリソースは他のより重要な業務に充てることもできますし、時間外労働の抑制にも繋がるでしょう。

情報やデータを一元管理できる

業務システムを導入すれば、情報やデータの一元管理が可能です。一元管理というのは「(情報やデータを)ひとまとめに管理すること」です。

一元管理のメリットとしては、下記のようなものが挙げられるでしょう。

  • 常に正しい情報を参照できる
  • 管理の手間を削減できる
  • 情報やデータ活用の促進

情報やデータが一元管理されれば、常に正しい値を参照して業務を遂行できます。一元管理されていない場合、同じ意味を持つデータがあちこちに散らばってしまい、どの値が正しいものなのかが不明確になってしまうでしょう。

また、情報やデータが一元管理されることにより、管理の手間も削減できます。一元管理されている場所のみを管理すれば事足りるからです。

万一の際の影響が限定的

業務システムは、特定の業務を担当するためのシステムなので、取り扱うデータや情報も限定的になります。そのため、基幹システムなどに比べると万一のトラブルの際の影響が制限されるというメリットがあります。

現代では、ITシステム抜きに業務を遂行することは少ないのではないでしょうか。であれば、ITシステムがトラブルを起こしてしまった場合、多かれ少なかれ業務に悪影響が出ることになります。

悪い影響はなるべく少ない方が好ましいのは言うまでもありません。

業務システムの種類

では次に、業務システムの種類について解説します。現代ではテクノロジーの進化によって多種多様な業務システムが開発リリースされています。

下記はあくまで一例であり、実際は「自社がどのような業務をシステム化したいか」を念頭において導入を検討しましょう。

生産管理システム

生産管理システムは、企業の生産活動を管理するためのシステムです。生産管理システムを正しく活用することで、生産工程や納期、および在庫などを管理し、生産活動の可視化が可能となります。

現代は企業に対し、生産活動における責任を問う声が大きくなっています。「安心安全な商品を消費者に届ける」という要求に答えるためにも、生産管理システムを活用し工程管理やトレーサビリティを徹底する必要があるでしょう。

顧客管理システム

顧客管理システムはCRM(Customer Relationship Management)とも呼ばれています。その名の通り顧客を管理するためのシステムですが、顧客管理システムを導入・活用することで顧客との関係を適切に管理し、売上の最大化を目指せます。

顧客管理システムは、どのように顧客との関係を管理するのでしょうか。ITシステムである以上情報やデータを元に管理することになるわけですが、たとえば下記のようなものが挙げられます。

  • 顧客情報(名称や住所、電話番号など)
  • 取引履歴
  • 商談履歴
  • 購買データ

これらを元に「どの顧客にどのようなアプローチが有効か」を分析し、実行します。全てがうまくいくわけではありませんが、行った結果を元にPDCAサイクルを回すことで、顧客との最適な関係性を模索できるでしょう。

営業支援システム

営業支援システムは、SFA(Sales Force Automation)とも呼ばれているシステムです。名前の通り、営業活動を支援するために開発されています。

営業支援システムを活用することで、下記のような効果が見込めるでしょう。

  • 営業活動を見える化し、プロセスの最適化を図れる
  • 商談履歴を記録し、顧客対応の平準化を目指せる
  • 精度の高い予実管理を行える

営業支援システムを導入すれば、営業活動の各プロセスを可視化できます。各営業担当者がどのような営業活動を行っているか、そしてその結果どうなったかを確認できるようになります。

それにより、営業マネジメントの効率化も見込めるでしょう。営業活動が今どうなっているかをマネージャーが正確に把握し、各担当者に適切なアドバイスを出すこともできます。

まとめ

業務システムを活用することで、さまざまなメリットを得られます。自社に合ったシステムを導入し、業務効率化を目指しましょう。