働き方改革推進におけるアイデア事例集。すぐ始められるアイデアからシステムを活用したアイデアまで

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「働き方改革」という言葉を既に聞き慣れた人も多いかもしれませんが、実際にはどのように進めたらよいのでしょうか。声高に叫んではいるものの、なかなか具体的な施策まで手が回っていない部署や企業も多いのではないでしょうか。

この記事では、働き方改革を促進させるためのアイデアをいくつかご紹介します。合わせて具体的事例も記載しているため、参考にできる部分はどんどん取り入れ、自社に合った働き方改革を目指しましょう。

今すぐ始められる働き方改革

まずは、今すぐ始められる働き方改革についてご紹介します。働き方改革を推進させる方法は星の数ほど存在しますが、中には今すぐ取り組むのが難しいものもあります。

いきなりそのような難度の高いものに挑戦してしまうと、失敗に終わる可能性が高いでしょう。最初は比較的取り組むのが容易で、効果も得られるアイデアに注力するのがおすすめです。

業務を棚卸しして、ワークフローを見直す

1つ目に挙げられるのは、業務を棚卸しし、ワークフローを見直すという取り組みです。業務の棚卸しとは、「今現在社内にどのような業務があるか」を洗い出す行為です。

「自社のことなんだから業務棚卸しなんてしなくても分かっている」と思う人も多いかもしれません。しかし、細かな業務まで含めると意外と知らないものが眠っていることも多いでしょう。

それらを全て洗い出し、一度ワークフローを見直してみましょう。働き方改革の要点の一つとして「無駄の削減」がありますが、適切でないワークフローを構築している場合は無駄な業務が増え、結果として効率化が阻害されています。

ワークフローを適切な形に構築し直すことで業務効率化に繋がり、働き方改革推進の筋道になるのではないでしょうか。

各タスクにかかる時間を計測し、生産性を割り出す

2つ目のアイデアとしては、それぞれのタスクにかかる時間を計測し、生産性を割り出すというものが挙げられます。働き方改革を進めるためには生産性の向上が欠かせませんが、全体的な生産性を向上させるためには、まずそれぞれの業務の生産性を測定しなければなりません。

各業務の生産性を割り出すことができれば、より大きな成果を生む業務に多くのリソースを割くというアイデアも生まれるでしょう。それにより全体的な生産性が向上し、ひいては働き方改革の促進に役立ちます。

各業務の重要度や緊急度をチェックする

最後にご紹介したいのは、各業務の重要度や緊急度をチェックするということです。それぞれの仕事には重要度や緊急度がありますが、それをどのように取り扱うかは企業や部署によって微細に異なります。

原則的として、緊急度も重要度も高い業務から処理し、緊急度と重要度が共に低い仕事は後回しにすることが多いのではないかと思います。では、緊急度が高く重要度が低い業務、そして緊急度は低いが重要度が高い業務はどのように処理するのが正しいのでしょうか。

完全な正解はありませんが、緊急度の高い業務にばかりリソースを割いて重要度の高いものを疎かにするのは良いやり方とは言えません。重要度の高い仕事はそれだけ成果が上がることも多く、生産性の向上に役立つことが期待できます。

緊急性の高い仕事は単純に納期が迫っているというだけで、成果面での評価はまた別軸で行う必要があります。

ITを活用したアイデア

働き方改革の推進にITの活用は欠かせません。では、ITをどのように働き方改革に活用すればよいのでしょうか。

ここでは、ITを働き方改革に活用するアイデアをいくつかご紹介します。

専用システムを導入し、業務効率化を図る

まず考えられるのは、専用システムの導入です。専用システムとは業務システムや基幹システムとも呼ばれ、その名の通り業務の基幹的役割を果たすものです。

例を挙げると、下記のようなものがあります。

  • 顧客との関係を改善し業務効率向上を狙うCRM
  • 営業活動を支援するためのSFA
  • マーケティング全般をサポートしてくれるMA

これらを導入しなくても業務を行うことは可能ですが、活用すれば大幅な業務効率化が可能です、業務効率化が達成されると少ないリソースでより大きな成果を得られることになりますので、働き方改革促進に役立ちます。

各種データを分析し、売上や利益の最大化を目指す

現代ではテクノロジーの恩恵により、多岐に渡るデータを収集できるようになりました。たとえば、「自社のサイトにはどのくらいのアクセスがあるか」「エンゲージ率はどのくらいか」などが挙げられます。

従来は取得できるデータの量や種類が限られていたため、個人の本能的直感や経験則に頼ることも多かったのではないでしょうか。しかし、ITシステムにより大量取得したデータを元に判断を行えるようになれば客観的根拠を明示できることになり、再現性が高くなります。

データを活用した成功事例を積み上げていけば、自社で行う施策に良い影響を与えられるでしょう。その結果、収益体制が強化され、売上や利益の増加が見込めます。

社員間のコミュニケーションを活発化する

ITシステムを導入すれば、社員間のコミュニケーションを活発にする効果も期待できます。コミュニケーションのためのシステムとしてはグループウェアやチャットツールなどが挙げられますが、こういったもので気軽にコミュニケーションを図れるようになれば社員間の関係が良好になり、風通しの良い職場になることが期待できます。

それだけでなく、後からログを見直すことで「言った」「言わない」のような水掛け論を防ぐこともできるでしょう。また、様々な知見がシステムに集約されることにより、業務の暗黙知化を防ぐ効果も見込めます。

働き方改革を促進させたアイデア一例

それでは、最後に働き方改革を促進させたアイデアの実例をいくつかご紹介します。

「15分限定会議」で無駄を省く:ディーゼル

ディーゼルは、イタリアのファッションブランドです。こちらでは、創業者の言葉にインスパイアされ「15分間限定会議室」を設けました。

15分を超過するとさまざまな仕掛けが発動するため、同室を使う場合は必ず15分以内に結論を出さなければなりません。すなわち、無駄なミーティングが削減されるというわけです。

フレックスタイムで労働スタイルに柔軟性を:WOWWOW

株式会社WOWWOWは、日本を対象地域とする衛星基幹放送事業者です。同社では一日の最低勤務時間30分(コアタイムなし)といった、柔軟なフレックスタイム制度を設けました。

さらに、所定労働時間のうち20時間までは翌月繰越可能なので、非常に幅広い勤務スタイルを可能にしました。

テレワークを活用し業務効率化:ブラザー工業

ブラザー工業は、主にプリンターやファクシミリなどを製造している会社です。同社では、2種類のテレワーク制度を導入し、業務の効率化を図っています。

1つは、育児や介護のためのテレワーク制度であり、勤続三年以上の社員であれば週二日までの在宅勤務を可能とするもの。もう1つは、やむを得ない事情などで所定労働時間の達成が難しい場合、在宅で働いた時間を会社での勤務時間として計算するものです。

まとめ

「働き方改革」と一口に言っても、その方法や進め方はさまざまです。自社に合ったやり方とそうでないものをしっかりと見極め、業務効率化や生産性の向上を目指しましょう。