働き方改革を加速させるITツールの選び方や導入の際に気をつけておきたいポイントとは?

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働き方改革により、労働の形が大きく変わろうとしています。従来のように残業や休日出勤で労働の不足分をカバーするのが難しくなるため、より一層の業務効率化が求められるでしょう。

そのために活用したいのが、各種ITツールです。ITツールを用いれば既存の業務をある程度代替できるため、時短に繋がります。

この記事では、働き方改革に備えたITツールの活用について解説します。

ITツールを用いるメリット

ITツールを業務に用いることで、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、ITツール活用における利点を見ていきたいと思います。

業務効率化に繋がる

ITツールを業務に活用すれば、業務効率化に繋がります。ツールを活用することで既存の業務を自動化し、その分のリソースを省くとことができるでしょう。

業務量を削減できれば、空いた時間を別の業務に充てることができ、効率化に繋がるというわけです。ITツールを用いて業務効率化を行いたい場合は、「どの業務をツールに代替できるか」という点を鑑みて導入しましょう。

業務の属人性を下げることができる

ITツールを用いることで、業務の属人性を下げる効果が見込めます。業務の属人性が高いというのは、「特定の担当者がいないと業務が回らない」という状態を指します。

そのような状況に陥ってしまうと、もし彼らが休業したり退職してしまった際には担当業務がブラックボックス化してしまいます。それでは到底効率の良い業務を行うことができず、また柔軟な顧客対応にも支障をきたしてしまうでしょう。

ITツールによる適切な情報共有を行うことで、業務の属人化を防げます。そのためには、日頃からシステム内のナレッジに情報が集まるような体制を整えておくことも重要です。

売上や利益の向上などが見込める

ITツールを適切に活用することで、売上や利益の向上が見込めます。売上や利益をビジネスの第一目標に据えるか否かにはさまざまな考え方がありますが、売上や利益の立たないビジネスはそもそも存続が難しくなってしまいます。

そうならないように、多くの会社ではあの手この手で売上や利益を確保しているのが現状ではないでしょうか。ITツールの活用は、その目的に沿った強い味方になってくれます。

ITツールを活用すると業務の効率化が見込めるため、さまざまなコスト減に繋がります。また、従来では取得の難しかったデータを分析することもできるようになるため、顧客への効果的なアプローチも可能になるでしょう。

働き方改革に向けてどんなITツールを選ぶべきか

「ITツール」と一口に言っても非常に多くの種類があります。働き方改革に向けて、一体どのようなITツールを選んだらよいのでしょうか。

基本は「目的やゴールからの逆算」

ITツールにはそれぞれ特徴や得意分野があります。そのため、まずは「ITツールに何を求めるか」を明確にし、目的やゴールから導入するものを選定するのがよいでしょう。

たとえば、顧客との関係性を見直したいのであれば顧客管理システムであるCRMを。営業活動をより効率化したいのであれば営業支援のためのSFAを導入する、などが考えられます。

その他、業務にかかる時間を計測したい、見やすいガントチャートを作成したいなどさまざまな要望が考えられるでしょう。多機能なものを導入すれば効果的だと考えるかもしれませんが、場合によっては特化したものを導入した方が効果が上がるケースもあります。

場所や時間を選ばず仕事ができるものを選ぼう

働き方改革といえば、「労働時間の削減」が思い浮かぶ人も多いでしょう。残業時間が明確に規制される以上、限られた時間で最大限の成果を上げられるようになる必要があります。

そのため、ITツールを導入する際は「場所や時間を選ばず仕事ができるもの」を選ぶのも一つの目安になるでしょう。場所や時間を問わず〜というのは何も帰宅後に仕事をするというわけではなく、仕事中に出先で簡単な業務をこなせるようにするという意味合いです。

会社によっては、業務をこなすのにいちいち帰社しないといけないケースもあるかもしれません。移動が多い職種の場合は非常に非効率的になってしまいますので、いつでもどこでも仕事ができるツールを導入すれば、それだけで業務効率化に繋がります。

導入や操作が難しすぎないものを選ぼう

ITツールを選ぶ際は、操作や導入の難易度が高すぎないものを選定しましょう。導入したはいいものの、操作が難しすぎて扱える人が限られる。また、そもそも導入自体が難しくて頓挫してしまうと、ツールを導入する意味がありません。

理想を言えば、導入にあまり時間がかからず、かつ誰でも簡単に操作できるものが好ましいでしょう。ツールを選ぶ際はどうしても機能面を重視しがちですが、多機能なものほど操作が複雑になってしまう傾向があります。

思い切って機能は最低限に抑え、見やすい・分かりやすい画面や操作のものを選ぶのも一つの手です。

ITツールを導入する際のポイント

では、最後にITツールを導入する際のポイントについて解説します。ITツール導入の際には、下記のような点をチェックしておきましょう。

過不足のないものを選ぶ

ツールは、なるべく過不足のないものを選ぶことをおすすめします。過不足がないとは、「必要な機能は揃っているが、過剰に余計なものはない」という意味です。

前述した通り、ITツールを選ぶ際は機能面を重視してしまうことも多いのですが、多機能でも使いこなせなければ意味がありません。使いこなせないツールを導入するくらいなら、いっそ機能は絞り込んで導入や運用が容易なものを選んだ方が好ましいでしょう。

大切なのは、ツールをしっかり使いこなして本来の目的を達成することです。そのためには、特定の人間のみが扱えるものではなく、広く満遍なく浸透するツールを導入した方が効果的ではないでしょうか。

機能やセキュリティだけでなく、サポート体制もチェックする

ITツールを選ぶ際は、機能やセキュリティだけでなくベンダーのサポート体制もチェックしましょう。機能やセキュリティももちろん大事なのですが、サポート体制が整っていないツールを導入すると、トラブルへの対処が難しくなってしまいます。

特に、無料ツールを活用する場合に注意が必要です。無料のものはコストゼロで使える反面、基本的にサポートを自社で行わなければなりません。

トラブルが起きても大きな問題にならない活用方法であればよいのですが、あまりにコアな部分を任せてしまうのは考えものです。その場合は有料のシステムを契約し、いざという時に備えておいた方が安心でしょう。

自社専用のツールが欲しい場合はスクラッチ開発という手も

「どうしても自社に適したツールが見つからない」という場合は、思い切ってゼロから開発するのも手です。既存のパッケージではなくゼロからシステムを開発することを「スクラッチ」と呼びますが、スクラッチの利点は自社オリジナルのものを作れる点です。

機能やUIのカスタマイズは自由なので、本当に必要かつ効果の得られるもののみを組み入れることができます。また、設計段階で将来的な拡張性を見据えることもできるため、息の長いシステムを作ることも可能でしょう。

まとめ

ITツールを業務に活用すれば、多くの面でメリットがあります。働き方改革に備え、自社のニーズを明確にし、適切なツールを導入しましょう。